シェアハウスで学ぶ日本文化。生活の中で深めた異文化理解と自己成長

法人事例/大規模シェアハウス

2024年11月19日

 明星大学は、1964(昭和39)年、児玉九十によって開学。「和の精神のもと、世界に貢献する人を育成する」を教育理念として掲げ、自己実現を目指し社会貢献ができる人材の育成に力を入れています。
 2018年よりオークハウスと提携。「ソーシャルレジデンス拝島」「ソーシャルレジデンス町田栗平」を留学生のための寮にご指定いただいています。
 今回は、シェアハウスでの学生たちの様子について人文学部 国際コミュニケーション学科 准教授の川又孝徳様にお話を伺いました。

日野校キャンパス内にて
明星大学 人文学部 国際コミュニケーション学科
准教授 川又 孝徳 氏

学生たちが運営する人気のサマースクール、シェアハウス利用の背景

明星(めいせい)大学では、毎年夏に「明星サマースクールプロジェクト」という小中学生を対象とした英語の授業を開講しています。明星サマースクールプロジェクトとは、私が准教授を務める学科の授業科目の一環として、学科の学生と明星大学の海外学術提携校の留学生たちが講師となり、1週間に渡り約100名の小中学生たちに英語でのコミュニケーションの取り方を教えます。

 プロジェクトは学生と留学生たちで運営し、授業内容もすべて学生たちが考案します。今年で22回目の開催となり、リアルな英語が学べると毎回好評で、参加応募の倍率が定員の2.5倍になる年もあります。受講者は小学校1年生から中学2年生までと幅が広いため、口頭でのコミュニケーションを中心に授業を行います。学生たちは「英語を使ってどのように新しい友達をつくるか」をテーマに授業内容を考案し、実施しています。
 来日した留学生たちは、1か月間シェアハウスで寝泊まりしながら大学の授業に参加し、サマースクールプロジェクトの準備をします。2015年ごろまで学生たちは、大学近辺にあった宿泊施設で寝泊まりをしていたのですが、その施設が使用できなくなったことにより、宿泊場所に困っていました。サマースクールはとても好評をいただいているので、絶対に止める訳にはいかなかった。なので、短期滞在の宿泊施設やAirbnbなどを検討したものの、管理面での懸念があり、条件に合う施設がなかなかみつからず、探した結果、2019年からオークハウスを利用することになりました。

川又准教授の研究室にて

シェアハウスでの生活がもたらした異文化体験

 オークハウスと契約して良かった点は、短期でもきちんとした部屋を借りられることです。他の会社では長期契約でないと契約が難しい場合も多い中で、この柔軟な対応は大変助かりました。また、大学の通学圏内に物件がある点も非常に便利です。

 毎年明星大学の留学生の方が利用しているのは「ソーシャルレジデンス町田栗平」「ソーシャルレジデンス拝島」です。どちらも大型で年代も国籍も職業もバラバラな入居者たちが生活中と聞きました。留学生の多い大学は留学生専用の学生寮を保有するところもあります。しかし、明星大学ではそこまで多くの留学生がいるわけではないので専用寮はなく、少人数でもオークハウスが受け入れてれたのはありがたいです。

 以前使用していた宿泊施設は学生だけで寝泊まりしていて、それはそれで気楽で良かったのですが、オークハウスのシェアハウスを利用するようになってから、学生たちは、広い共有スペースで他の入居者と関わる中で、異なるバックグラウンドを持つ人々との交流を日常的に楽しんでいます。そして、シェアハウスでの生活を通して自国では経験したことのない日本の文化を体験する機会を得ているのです。

ソーシャルレジデンス拝島の建物とBBQスペース

 例えば、「ゴミの分別」という日本独特のルールに直面した際、他の住人の方から注意を受けてはじめて日本のゴミの分別方法を知りました。ゴミの分別は、他の国だとなかなかなじみがないですよね。入居者の方たちからやり方を教わり、なぜそのようなスタイルなのか、なぜそうやって生活しているのかを学んで、改善・修正につなげることができることも学生にとって良い経験だと思います。
 また入居する学生は、留学生と生活をサポートする日本人の学生が、一部屋に2名で入居し、1人はベッドで、もう1人は床に布団をしいて寝ることになるのですが、その時も、布団を敷いているとはいえ、床で眠るという文化の違いに驚く学生も多くいます。生活の文化を教えるのは大学の講義でも難しいです。授業では得られない生活の中のリアルな経験が、両方の学生たちにとって異文化を学ぶ貴重な機会となり感動していました。

 職員にとっても、オークハウスを利用する事で学生たちの生活サポートにかかる負担が大幅に減りました。例えばセキュリティー面で言えば、オークハウスの物件には玄関にオートロックが備わっており、入居者しか入ってこれないようになっています。防犯カメラも常に作動しているので、万が一のトラブル時にも映像を確認でき、迅速な対応が可能です。
 またラウンジに行けば入居者の誰かがいてくれます。建物管理者の方もこまめに学生に声をかけてくれたようで、何かあった時にはすぐに周りに頼れて、安心して滞在できる環境が整っていると思います。

ソーシャルレジデンス町田栗平のラウンジ

学部も国も超える。学生に寄り添う明星大学の学びのサポート

 明星大学では、一つのキャンパスに複数の学部が集まっているため、学部間の壁が低く、学生は所属学部とは異なる分野のプロジェクトにも気軽に参加することができます。例えば、人文学部の学生が情報学部と共同でハンガリーのARパンフレットを作成するなど、学問の枠を超えた経験が可能です。
 また、少人数制のため教員と学生の距離が非常に近く、質問や相談がしやすい環境が整っています。講義外でも教員の部屋でお茶やお菓子を楽しみながら自由に意見交換ができる点も、学生の学びを深めています。留学生に対しても手厚いサポートが提供されており、サマースクールプロジェクトで来日する留学生は、英語が話せれば日本語のレベルに関わらず 多くの異文化交流の機会があり、学生たちは異なる文化への理解を深めています。少人数の留学生だからこそ、留学生一人ひとりに時間をかけたサポートが行われています。
 オークハウスでの生活は、留学生たちに日本文化を身近に体験させると同時に、他国の文化に触れる貴重な場となっています。これらの取り組みによって学生たちはただ知識を得るだけでなく、異なる視点を持つ人々と関わりながら成長することができるのです。
 私たちは、学生たちがこの特別な経験を通じて、より豊かな国際感覚を身につけられるようこころから願っています。

明星大学体育館外観

明星大学について

明星大学
所在地/東京都日野市程久保二丁目1番地1
理事長/吉田元一
キャンパス/日野校キャンパス
国際コミュニケーション学科/外国語(英語・中国語)、グローバルおよび地域の問題や異文化理解を学ぶ科目に加え、ヨーロッパ、中国、東南アジア、アフリカ、そして地元多摩での体験重視のプログラムを設けています。実践的な授業やプロジェクトを通じて、多様な価値観を理解し、社会で活躍できるスキルを身につけることを目指しています。留学する学生も多く、グローバル時代にふさわしい力を鍛えていく環境があります。

明星大学のホームページ
https://www.meisei-u.ac.jp/index.html

物件概要

〈ソーシャルレジデンス拝島〉
https://www.oakhouse.jp/house/711
住所:東京都昭島市美堀町
交通:: JR五日市線 / 拝島駅まで徒歩8分、西武拝島線 / 拝島駅まで徒歩8分
建物階建:地上5階建て
シングル部屋数:約160部屋
共用施設:キッチン、シアタールーム、スタディルーム、ラウンジ、ジム、パウダールーム、スモーキングルーム、バースペース、ドレッシングルーム、カフェスペース、コワーキングルーム、ウッドデッキ



〈ソーシャルレジデンス町田栗平〉
https://www.oakhouse.jp/house/466
住所:神奈川県川崎市麻生区栗木台
交通:小田急多摩線 / 栗平駅まで徒歩5分
建物階建:地上2階立て
シングル部屋数:約95部屋
共用施設:キッチン、シアタールーム、スタディルーム、ラウンジ、ジム、パウダールーム、コワーキングルーム

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